ハーマンミラーのコロナウイルス クライシスにおける人びとへの支援策

PPE(個人防護具)の製造から世界中の慈善事業への寄付まで、私たちはコロナウイルス クライシスのなかで、コミュニティへの支援に尽力しています。

インタビュアー:エリーズ・ウォー(ハーマンミラー コーポレートコミュニケーション マネージャー)

インタビュイー:リンダ・ブランド(ハーマンミラーケア ディレクター)、ベン・ワトソン(ハーマンミラー チーフクリエイティブオフィサー)

A Herman Miller employee sewing a face mask in a manufacturing space.

未曾有。不可抗力。生活の転換。これらは、COVID-19による危機を言い表すために用いられている表現のほんの一部にすぎません。現実、つまり、私たちの誰もが日常的に対処している実際の状況を考えると、こうした言葉ではとても言い表せないように感じます。

世界中の病院が医療崩壊あるいはその寸前となり、個人防護具(PPE)不足に陥っています。人びとは給与が支払われるのがいつになるのかと不安を抱いています。私たち皆がソーシャルディスタンスをとって。感染防止対策に取り組んでいます。それでも明るいニュースもあります。恐怖心や不安が蔓延しやすい時に、個人や企業は自らが持つ専門知識や技術を活用し、自分たちができる方法で支援しようとしています。ハーマンミラーも同様です。人間を中心にしたデザインを生み出している企業として、私たちは常に人を最優先に考えています。だからこそ、コロナウイルスによる危機に直面して支援を行っているのです。

ハーマンミラーの医療従事者への迅速な支援

ホイットマー州知事の外出禁止令“Stay Home, Stay Safe”による製造停止から1週間後に、ハーマンミラーでは、製造に携わる社員の約30%が自発的に職場に復帰し、重要な施設とみなされた顧客を支援し始めました。医療関係のほか、連邦政府や州・地方自治体などのお客さまです。

患者の急増に直面した病院や医療施設は、しっかりと機能する治療スペースに必要な装備の入手に苦労しています。例えば、アメリカ西部の大学病院は正面玄関の前に、患者と医療従事者双方が可能な限り安全でいられるよう、ドライブスルー方式のCOVID-19の検査用テントを設置しました。こうした検査用テントの設営を急ぐ中で、病院側は、重要な要素と考えられる、スタッフが次の患者を待つ間に座って休める場所を見落としていることに気付きました。

「常に高いレベルのストレスに晒され、極度の疲労に襲われる可能性がある最前線に立つ医療従事者にとって、私たちが提供できる休憩場所のすべてが重要となります」とハーマンミラーのチーフクリエイティブオフィサーのベン・ワトソンは言います。そのため、病院の担当者が、ハーマンミラーの販売代理店にアーロンスツールの納期を問い合わせた際、販売代理店はより迅速な解決策を思いつきました。最初の連絡から90分とかからないうちに、在庫から適したスツールを探し出して病院に直接届けたのです。これは、この困難な状況下でハーマンミラーが人びとを支援するために迅速に対応した例のひとつにすぎません。

製品をCOVID-19の感染者のために応用

私たちはコロナウイルス クライシスによる新たな独特のニーズに応えるために、製品を迅速に改良することもできました。例えば、ハーマンミラーのカートにモニターアームを取り付けて、ポータブルな遠隔診療の場所を作ったのです。寄せ集めから生まれたこの発明品は、重要な役目を果たしています。

このデバイスによって、隔離された感染者や瀕死の患者が動画を通して大切な人と顔を合わせ、コミュニケーションを取ることができるとワトソンは言います。「私たちは、患者が最後の数時間を大切な人から心を癒されることなく過ごしているという痛ましい状況を目にしているのです」とワトソンは続けます。「このような人たちの多くは衰弱しきっているため、タブレットや携帯電話、ノートパソコンを手に取って家族とビデオ通話することができません。そのため、こうしたカートが大切な人と触れ合う特別な機会のために役立つのです。さらに、物理的なスペースがひっ迫していることもあり、こうしたカートは、一般的なビデオカートではできないコンパクトなソリューションとなっています」とワトソンは語っています。

不可欠な個人防護具のデザインテンプレートを共有

独創的な製品ソリューションのほかに、ハーマンミラーは別の方法での支援にさらに力を入れています。近くの例を言えば、ホランド病院が、マスクの在庫が底をつくレベルになっていたため、私たちを訪ねてきました。ハーマンミラーは病院と直接協力して、実際に処置を行わないエリアで使用できる撥水加工の使い捨て3層マスクをデザインして作りました。

デザイン過程で、ハーマンミラーのエンジニアたちは、ミシンでマスクを縫う際にプリーツを折りたたんで固定する固定具を3Dプリンタで作成しました。これによって、マスクの製造にかかる時間を短縮できました。このデザインはオンラインで世界中の人びとに共有されています。今では世界中の企業と人びとがこの固定具を利用して、地域の最前線にいる医療従事者のために、マスクの製造数を最大限に高めています。

「プリーツ固定具の評判が高く、私たちは感動しています。私たちのチームが創造力を駆使して、これまでよりもかなり速い作業で個人防護具を製造できるものを開発したことを本当に誇りに思っています」とワトソンは述べています。

ハーマンミラーとそのパートナーブランドでは、COVID-19の感染が世界的に拡大する中で、私たちのチームメンバーと医療従事者が安全に過ごすために不可欠な個人防護具を提供するために、現在、1日当たり1,500枚のマスクを製造しています。

A close-up image of a Herman Miller employee holding a face mask.

COVID-19と戦うために地域およびグローバルで活動

私たちの慈善部門、ハーマンミラーケアによって、それぞれのコミュニティの緊急なニーズに対応するために、社員が地域で活動することができます。

「私たちは、地域に貢献すべきという理念のもと創設されました」とハーマンミラーケアのディレクター、リンダ・ブランドは説明します。「私たちのグローバルチームそれぞれが働き生活する地域社会で、このような良い影響を与えられていることを誇りに思っています」

ウエストミシガン: ハーマンミラーケアは、COVID-19によるストレスの緩和を支援するウエストミシガンのプログラムに100,000ドルを超える投資を行いました。このプログラムには、ホランド/ジーランドコミュニティ基金のHuman Needs Fund、Hand2Hand、Kids Food Basketなどがあります。

中国: 東莞では、アジアパシフィックチームが、地域の弱者や障がい者のために活動する国際的な慈善事業Chuang Yiを支援しています。この支援を通して、地域社会の弱い立場の人びとが命を守るために不可欠なマスクの配布を進める予定です。

英国: メルクシャムでは、欧州、中東およびアフリカチームが、弱い立場の人びとに対して緊急の食糧と支援を提供する全国的なフードバンクネットワークのTrussell Trust Food Bankをサポートしています。また、私たちのPortal Mill施設では、チームが3Dプリンタを使用したフェイスシールドの製造に資金提供を行いました。現在では、十分な資材が整い、一日当たり約100個のフェイスシールドを製造できるまでになり、地元のロイヤルユナイテッド病院に寄付する予定です。

メキシコ: メキシコシティでは、私たちの中南米とカリブ海地域のチームが呼吸器系の医療従事者に継続的に医学教育を行う国際的な慈善事業Sociedad Mexicanaを支援しています。この支援では、診断検査、実験装置、COVID-19検査キットに加え、医療従事者にとって緊急に必要な個人防護具の提供を行う予定です。

心に希望の灯をともすハーマンミラー

「モダン」な家具をつくることに決めたD.J.デプリーの決意とともに始まった私たちの歴史には様々な節目があり、社会の変化に応じて果敢な行動を取ってきました。今回の危機は私たち全員に様々な面で影響を及ぼしていますが、一方でハーマンミラーの社員の心には明るい希望も灯されているとワトソンとブランドの二人は考えています。COVID-19によってもたらされた課題に直面して、私たちのチームは最高の力を発揮しました。ここでお伝えしたストーリーは、私たちのチームメンバーが人びとのために問題を解決するデザインを用いたほんの数例にすぎません。

ブランドは総じてこう述べています。「『人々が素晴らしいことを行えるようにインスピレーションを与えるデザインを生み出す』という私たちのミッションは、単に製品を作り出すことに留まりません。それは私たちの才能でこの世界のための力となることなのです」