2022年9月21日

ミシガン州ジーランド:本日、ハーマンミラーはデンマークのデザインブランドであるHAYとともに、ハーマンミラー x HAYコレクションを発表しました。これは、人々に愛されてきたミッドセンチュリーのクラシックな8つのイームズ製品を21世紀にふさわしく再提案するものであり、インスパイアされた新しいカラーパレットと最新の材料を使って、時代に左右されないオリジナルのデザインにコンテンポラリーな視点が大胆に掛け合わせられています。また、モダンなデザイン、ハーマンミラー、そしてイームズを生涯にわたり慕い続けてきたHAYの設立者であるロルフ・ヘイとメッテ・ヘイにとっては、原点と改めて向き合う機会にもなりました。

「ハーマンミラーは、クリエイティブなコラボレーションに果敢に挑むという伝統の上に築かれています」と、ハーマンミラーの社長を務めるベン・ワトソンはこう述べています。「HAYはこのコレクションで、今までにない先進的なコラボレーションを通じて、イームズのクラシックな製品を慎重に再構築しました。カラーに対する独自のビジョン、進化したこだわりの材料、デザインパートナーシップから美しく紡ぎ出されるストーリーに、時を経ても変わることないハーマンミラーの精神が息づいています」 

2022年にHAYが20周年を迎えるにあたり、ハーマンミラーはロルフとメッテに挑戦的な質問をしました。「HAYとハーマンミラーが、単独では成し得ないものの、力を合わせれば実現できることは何か?」その答えは、「ハーマンミラーが生み出したイームズ家具コレクションの独創的なオリジナルのカラーパレットと材料を一新し、明らかにイームズでありながら、HAYのユニークさを併せ持つ製品を提供すること」でした。

好奇心と遊び心、ロルフとメッテの哲学、二人の親密なデザインパートナーシップによって牽引されるこの新しいコレクションは、二人が最も影響を受けたチャールズ・イームズとレイ・イームズにも通じています。イームズ夫妻ならではのシナジーは、モダンデザインにおけるアイコン的な地位を築きました。メッテは、イームズ夫妻の遊び心がありながらも妥協を許さないデザインへのアプローチを、自身と夫のロルフにとっての手本だとしています。ロルフ・ヘイは次のように述べています。「イームズ夫妻は、非常に実験的な形で新しい技術を取り入れていました。しかも、それを楽しんでいたのです」先人と同様に、ヘイ夫妻を常に突き動かしているのは、優れたデザインが万人のためのものであるという確かな思いです。これはHAYというブランドの基本理念の1つになっています。

ロルフ・ヘイは重ねて次のように述べています。「HAYは創業以来、世界の一流デザイナーの製品をお客様にお届けすることを目標としてきました。こうしたデザイナーたちは、高品質の工業デザインを多くのユーザーに提供するためには、スマートな製造方法を見つける必要があることを理解しています」その要素として、ロルフはハーマンミラーの革新的な製造と精密工学の実績を挙げています。「たとえば、アーロンチェアのように複雑な製品を開発できるのは、ハーマンミラー以外にないでしょう。デザインに対する強い情熱と、長年にわたって製造を工夫してきた実績が必要です」

HAYは、ハーマンミラーの色使いを直接再現するのではなく、アーカイブを参考にしてモダナイズしました。「既存のカラーレンジはよく知っていたので、未来に目を向けることを意識して、過去を回顧しすぎないようにしました」とメッテ・ヘイは話します。メッテは、MillerKnollのアーキビストであるエイミー・アーシャマンが編さんしたイームズのエフェメラ、オークションサイトや美術館のカタログに掲載されている一点限りの家具のプロトタイプ、テキスタイルブランドであるマハラムのニューヨークのスタジオに保管されているアレキサンダー・ジラードの廃盤テキスタイルを詳しく調べることで、リサーチを進めました。

イームズ夫妻はアレキサンダー・ジラードと緊密に連携していました。ジラードは、ハーマンミラーのテキスタイル部門の創設ディレクターでしたが、個人的にも夫妻の親しい友人となり、よく一緒に仕事をしていたのです。ジラードは、大胆かつ斬新な色の組み合わせから繊細で控えめな質感をもったパレットまで、テキスタイルにイノベーションをもたらしました。これは、イームズ夫妻がジャンルを超えたミッドセンチュリーの家具をさらに進化させる方法を考えるうえで、さまざまな選択肢となりました。

ロルフは歴史上の多くのデザイナーについて、「工業デザインに形を与えるという意味では優れているものの、色や質感の開発には欠けているのです」と指摘しています。「それがチャールズ・イームズとレイ・イームズには当てはまりません。二人は素晴らしい感性の持ち主であり、アレキサンダー・ジラードとの仕事はインスピレーションを得られるものだったのです。私たちもジラードのテキスタイルを扱ってきたのでよくわかります」 

メッテがこのコレクションに抱くカラーのビジョンは、レイ・イームズの芸術家としての眼と、限界を押し広げるジラードの色彩の世界へのオマージュに他なりません。コレクションのカラーウェイは、タフィー、アイアンレッド、パワーイエローなど、スピリットを感じる7種類。組み合わせ方は無限で、さまざまなコーディネートを楽しめます。メインのカラーパレットを補完するのは、ジラードの「ジェイコブス・コート」の1955年頃のカラーウェイを張地に採用した特別仕様のイームズソファコンパクトです。このテキスタイルは、マハラムがメッテの要望に応えて、今回のコラボレーション用に忠実に復刻したものです。

このコレクションに使用されている革新的な材料は、コレクションの他の製品にも採用されています。たとえば、イームズハングイットオールは、オリジナルの塗装ウッドの代わりに鋳込ガラスのボールが使用され、色や手触り、実用性の面で新たな提案がなされています。また、イームズワイヤーベースローテーブルとユニバーサルベースラウンドテーブルは、天板に鋳込ガラスが採用され、どのような空間にも工芸美や芸術性を添えることができます。環境への影響を低減するためのMillerKnollの取り組みの一環として、プラスチックシェルチェアにはアーム付きとアームレスともに、100%産業廃棄物由来のリサイクルプラスチックが使用され、HAYがデザインした6色のカラーパレットで展開されています。また、イームズワイヤーチェアは屋外での使用に適したパウダーコート仕上げで、トーン・オン・トーンの屋外用ファブリックで布張りしたクッションも製作されています。HAYの手によって生まれ変わったイームズの成型プライウッドチェアは、HAYのベストセラーコレクションに共通してみられるエメラルドグリーンで展開されています。この製品はメッテとロルフのお気に入りであり、イームズのオリジナルプロトタイプの1つは、デンマークの夫妻のリビングルームに置かれています。

コレクションの販売は、北米、南米、アジア、オーストリア、アフリカで、2022年9月21日より開始されます。

また、米国のMoMA Design StoreとカナダのInform Interiorsも同日に独占小売パートナーとしてコレクションの販売を開始します。2022年10月21日からは、その他の小売店でも販売開始を予定しています。

コレクションの詳細については、弊社ウェブサイトをご覧ください。 

プレス窓口:
ディナ・ローゼンバーグ
dina_rosenberg@hermanmiller.com

ハーマンミラーについて
 1905年の創業以来、ハーマンミラーは、人の力を最大限に引き出す問題解決型のデザインへのコミットメントを指針としてきました。今日に至るまで、ジョージ・ネルソン、イームズオフィス、イサム・ノグチといったミッドセンチュリーの巨匠、ロバート・プロプストやビル・スタンフといったリサーチ志向のビジョナリー、そしてIndustrial Facilityやスタジオ7.5といった今日の革新的なスタジオなど、その時々で最も先見の明に優れたデザイナーと非常に重要な関係を築いてきました。人間工学に基づいた家具の創造から、20世紀を代表する製品の製造まで、過去1世紀にわたって不朽のインパクトをもつ独創的で時代を超えたデザインを開拓するとともに、後世に残るデザイン、イノベーション、ソーシャルグッドの遺産を確立してきました。ハーマンミラーは、私たちが住む世界をデザインするために力強く活動するブランドの集合体MillerKnoll (NADSAQ:MLKN) の一員です。詳しくは、https://www.hermanmiller.com/ja_jp/about/our-story/をご覧ください。

HAYについて
モダンリビングのためのコンテンポラリーな家具を作るという志のもと、2002年にコペンハーゲンで設立されたHAYは、世界で最も才能にあふれ、好奇心と勇気のあるデザイナーたちとのコラボレーションを通じて、高品質で優れたデザインの製品を生み出すというビジョンを掲げ続けています。建築の原理とファッションのダイナミックな本質にインスパイアされたHAYブランドは、世界中で熱い支持を得ています。高度な工業生産プロセスにこだわり、優れたデザインを身近なものにすることを目指しています。詳しくは www.HAY.comをご覧ください。